防災科研、大型岩石摩擦実験から大地震発生前に観測される前震活動の特徴を解明
著者:波留久泉
防災科学技術研究所(防災科研)は7月21日、地震発生メカニズムの解明を目的として、大型振動台を活用したメートル規模の岩石摩擦実験を行い、大地震発生前に観測される前震活動の特徴を明らかにしたと発表した。
同成果は、防災科研の山下太主任研究員、京都大学 大学院の福山英一教授(防災科研 主幹研究員兼任)、中国・南方科技大学の徐慶世助教、立命館大学の川方裕則教授、電力中央研究所の溝口一生主任研究員、防災科研の滝沢茂客員研究員らの共同研究チームによるもの。
詳細は、英オンライン科学誌「Nature Communications」に掲載された。
(以下略、続きはソースでご確認下さい)
マイナビニュース 2021/07/24 06:15
https://news.mynavi.jp/article/20210724-1929286/
引用元: ・【地震】防災科研、大型岩石摩擦実験から大地震発生前に観測される前震活動の特徴を解明 [すらいむ★]
この手の機関が多くて・・・
はっきり言えば地震のメカニズムの研究は地震予知の近道ではない。道は電気系の詳細な観測にある。
研究者は少なからず存在している。いずれ時代が変われば主流になっていくだろう。なって欲しい。
目にすることができないんじゃなくて
エビデンスがないからだぞ
的中精度がランダムと変わらないんだからな
どれもまぐれ当たり
コンスタントに的中してる手法は存在しない
どれもまぐれって言うのは残念ながらそういう定説を踏襲して言っているだけなのではないでしょうか?
現状、例えば昭和の気象予報レベルのシステムも無いので公的に提供出来るデータは無いとは言えます(メールマガジンなどは以前からある)。
上にも記したが日本の地震研究のメインが地震のメカニズムの研究に終始している事がエビデンス収集の足枷となっていますね。
私如きの観測でも、「あーこれは少し大きめの地震あるな」くらいは確実に言えるのですが、“いつ”“どこで”は明言は出来ません。そこを東大などがしっかり研究対象にしてくれればね…
でもそのくらい科学的根拠は明確である程度の価値を持った地震予知は可能となり得ます。比較的京大の方が進んでいる様です。
戦前に東海道線の単那トンネルを作っているときだったが、
Wikipedia「単那トンネル」より
>1930年(昭和5年)に、西から掘り進んでいたトンネルが、
>明瞭な断層に到達した。断層を突破するため、数本の水抜
>き坑が掘削されていたまさにその時、その断層を震源とす
>る地震(北伊豆地震)が発生した。ある水抜き坑では、
>切羽全体が横にずれて、坑道一杯にきれいな断層鏡面が現れた。
>地震で断層が動いた影響で、熱海側(東側)の地面が函南側
>(西側)に対して北へ2メートルほど移動した。このずれの
>ため、本来直線で設置する予定だったルートが、S字型にわ
>ずかに修正されている。
例えばダムの建設前後などにも地震が発生する事が多い。
ある程度の規模の人工地震は割と簡単に発生させられる。
ちなみに丹那トンネル工事が原因であの一帯は干上がってしまい水田耕作が不可能となった。
これを知っていれば現在のリニア工事にきちんとした科学的裏付けが無いまま賛成する事は大変難しい。
別に何千億もの税金がかかってるわけじゃないし存分にやってくれ
>中国・南方科技大学の徐慶世助教
大丈夫なのか、中国はすべてのデータを持っていくし、こちらの施設の
セキュリティーの弱点やコンピュータの侵入経路を教えるようなものでは?
断層ラインに沿って流し出してしまったりして、地下の圧力、応力分布を
狂わしてしまったために、一種の地滑りのような感じで断層が滑ったようだ。
そのとき、非常に高い圧力で高速に摺り合わせながら岩盤が互い違いに破断面で
滑った結果、現れた岩石の破断面はまるで磨き上げた鏡のようにピカピカ
の真っ平らだったという。破断面が瞬間的に摩擦熱で溶けたのだろうか。
へえ~面白いですね。
逆にある程度の規模の地震が起こる時、豊富な水量の井戸や温泉が急激に水位を下げたり枯らしたりする事があるそうですね。
地下での圧力の変化に水は大きく関わっていますね。
https://news.mynavi.jp/article/20210724-1929286/images/001.jpg
大型振動台を活用した岩石摩擦試験機の写真および模式図。全長2mの岩石試料の上に全長1.5mの岩石試料が重ねられており、ジャッキによって接触面に垂直応力(接触面に垂直に働く単位平方メートルあたりの力)が加えられている。岩石の種類は海洋地殻構成物質の「変はんれい岩」だ。下側の試料はフレームによって大型振動台に固定されているので振動台とともに動くが、上側の試料は反力バーおよび反力架台によって振動台の外側に固定されている。これは、地震を引き起こす地中の断層すべりが模擬されている (出所:防災科研プレスリリースPDF)
https://news.mynavi.jp/article/20210724-1929286/images/002.jpg
(a)本震直前の比較的均質な模擬断層面上のせん断応力(接触面に平行に働く単位平方メートルあたりの力)と前震の時空間分布。プレスリップが断層中央部から始まり加速度的に広がって本震に至っている。前震(○)はプレスリップ通過後に誘発されている。(b)本震直前の比較的不均質な模擬断層面上のせん断応力と前震の時空間分布。前震が加速度的に発生し本震に至っている。(c)2種類の断層で発生した前震の規模別頻度分布。傾きが示しているのがb値で、比較的不均質な断層の方が有意に小さいb値を示していることがわかる (出所:防災科研プレスリリースPDF)
Two end-member earthquake preparations illuminated by foreshock activity on a meter-scale laboratory fault
https://www.nature.com/articles/s41467-021-24625-4
防災科学技術研究所(防災科研)は7月21日、地震発生メカニズムの解明を目的として、大型振動台を活用したメートル規模の
岩石摩擦実験を行い、大地震発生前に観測される前震活動の特徴を明らかにしたと発表した。
政府機関が2020年時点で発生予測確率などを公表して警戒している大型地震には、首都直下地震と南海トラフ地震の2つがあり、
その内の1つ、南海トラフ地震に関しては過去1400年のデータから地震の間隔が90~150年であることがわかっており、
次の地震は前回の1944年の昭和東南海地震や1946年の昭和南海地震から88.2年とも予測されている。
2020年時点でその2つの地震から約75年が経っており、南海トラフ地震の発生する可能性が高まっているとして警戒されている。
プレスリップ型は、断層の一部で始まったゆっくりとしたすべり(プレスリップ)が加速しつつ断層全体に広がって本震に至るというもの。
一方のカスケードアップ型は、小さな地震がより大きな地震を次々と誘発して本震に至るというものだが、
これまで、前震活動(本震前の地震活動)などからプレスリップ型あるいはカスケードアップ型で発生したと主張されている地震がそれぞれ
報告されており、どちらのモデルが現実の大地震の発生をより適切に表現しているかについては今でも明らかになっていないという。
特に、プレスリップ型は元々、岩石摩擦実験の結果に基づいて提案されたモデルであり、これまで数多くの地震研究で採用されているが、
未だにこのモデルに従うプレスリップ自体が自然の地震前に明瞭に観測された例がないことが大きな課題だという。
過去の岩石摩擦実験と同様、模擬断層面を比較的均質にした状態では、プレスリップ型の始まりが再現されることが確認されたとした。
今回の研究では、このプレスリップ型の試験によって、模擬断層面上に不均質に生じた摩耗物をそのままの状態に配置して実験を開始
することで自然の環境に近い不均質性を設定。その結果、カスケードアップ型の始まりを再現することに成功したという。
これらの結果により、地震の始まり方には断層面の均質性が大きく関わっていることが具体的に示されたとした。
また、それぞれの条件の実験において前震が多数観測され、模擬断層面の状態によって地震の規模の相対的な発生割合を示す「b値」
(マグニチュードと発生頻度の関係から決まる統計量)と呼ばれる統計量が有意に異なることが示されたとする。
さらに、カスケードアップ型の場合の前震活動が詳細に調査されたところ、その活動パターンから本震の発生時期を予測できる可能性
が示されたとした。
研究チームでは、今回は、防災科研つくば本所の大型振動台を活用した岩石摩擦実験だったが、今後、兵庫耐震工学研究センター
などにおいて、さらに大きな規模での岩石摩擦実験を実施し、地震発生メカニズムの解明に向けた研究を進めていくとしている。
また、今後も当該の実験研究を進めつつ、自然地震活動の解析結果との比較研究も推進することで、
日常的な微小地震活動から断層の均質性を診断することが可能となり、いつ・どのように大地震が始まるかをより的確に
推定できるようになる可能性があるという。
すら真面目にやっていなかったんだよな。基礎研究の軽視だと想う。